天から落ちた雷の娘

昔、平久保の上の雲の中で、遊んでいた雷の娘が、あやまって足を踏み外して外界に落ちてしまい、大きな岩の中に閉じ込められてしまいました。たまたまそこを、通りかかった若い百姓が、岩の中から呼ぶ声に気が付きました。
「そこの人。あんたが持っているクワで、この岩を力いっぱい叩いてください。そうすれば私は、ここから出て天に帰れます。お願いです私の言うとうりにしてください。」
周りに人の姿はありませんが、声ばかりが聞こえます。百姓は不思議に思いましたが、声の言うように、試しに力いっぱい持っていたクワで岩をたたいてみました。するとその岩から火花が飛び、同時に若い娘がが飛び出てきました。
その娘は百姓にお礼を言うと「もし、火がほしい時には、持っている鉄器で石を強く打ちなさい。きっと火花が出るでしょう。それを枯草にうつせば火が付きます。」と、教えました。
これが火打ち石の始まりというおはなし。

月刊やいまより

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