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野底マーペーの話宇城不動産㈱石垣島の不動産のことなら宇城不動産(株)石垣支店

category : 沖縄&石垣島の昔ばなし 2014.9.15

むかし、八重山(やえやま)の石垣島(いしがきじま)と西表島(いりおもてじま)の間にある黒島という小さな島に、マーペーという美しいむすめと、カニムイというたくましい若者がいたって。

マーペーとカニムイは小さいころからの仲良し。
家も、中道と呼ばれる道をはさんだ向かいにあるものだから、ずっと、それこそ朝から晩までいっしょになって遊んだりケンカしたりして過ごしていたって。

村の人も、マーペーとカニムイの仲の良さを知っていて、あまりに似合いの二人だから、
「いつになったらけっこんするのかなぁ」
と言っていたんだって。
そんなある日。

島に大勢の役人がやって来て、村中の人みんなに集まるよう命令して、こう言った。
「王様の命令として、これまでおさめていた米やさとうをもっと多く納めるように。 それには今の土地では足りないので、新しく米やキビを作ることのできる土地を開くことになった。
ついては、この島から石垣島へ人を移すことになった。 村の中道からこちらへ住んでいる者は、全員明日の朝、石垣島へ行くことを申しつける」

いっしゅんシーンとなった村人だけど、そのうちに、
「大変なことだ。ぜったいに行かんぞ」
と、さけぶ声が多くなった。

「えーい、だまれ、だまらんか。もんくをいうやつは、ここで今すぐ切ってやるぞ」
刀を持ってみんなの前に立ちはだかる役人に、だれも声を出す者はいない。

そこへ出てきたのがカニムイ。

「お願いです。こちらには、私とけっこんすると約束したマーペーがいます。そのむすめだけは連れて行かないで下さい。お願いです」

でも、役人は刀を持ったまま言うことを聞いてはくれない。

しかたなくあきらめマーペーとカニムイは、たがいに見つめあったまま、だまって別れるしかなかったって。

中道をへだてていただけで、はなればなれになったマーペーとカニムイだったわけ。

石垣島へ連れて行かれたマーペーたちは、野底(のそこ)という村で、うっそうと木がしげる森をそれこそ朝から晩まで働いた。

こうして、広い海とけわしい野底岳(のそこだけ)にはさまれた村にも、少しずつ作物が実るようになった。

だけど、ある夏のこと。
村をマラリアというおそろしい病気がおそってきた。

苦しむみんなのために、村では、お祭りをして、おそろしいマラリアをふりはらい、村を明るくしようとしたわけ。

マーペーもマラリアにかかってしまって、ねこんでしまった。
マラリアで苦しみながら、マーペーが思うのはカニムイのことばかり。
祭りの日、一人家を出たマーペーは、どうしてもカニムイの住む黒島が見たくて、苦しみながらも野底岳に登っていった。

だけど、やっとのおもいで、ちょう上にたどりついたマーペーが見たものは、石垣島で一番高いおもと岳だった。

どんなに目をこらしてみても、カニムイの住む黒島は見えない。

とうとうせいも根もつきはてたマーペーは、悲しみのあまり、そのまま石になってしまった。

今でも野底岳のちょう上には、石になったマーペーが、いとしいカニムイの住む黒島の方を見てすわっているわけ。

悲しい悲しい石垣島に伝わるお話さ。

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